勺の記録

メモ

新卒就活の思い出(4)

   特定派遣に内定が決まってからというものの全く就職活動をしなくなった。もう広島や岡山に引っ越そうが社員寮もあるし、半年位はルーティンワークで済むし、給料は安いけどなんとかなるだろう。親は反対してるけど他にないんだからしょうがないで、押し切れるのでは。そう思い一切の就活をやめた。

 

     が、内定をもらって2ヶ月後くらいに親にめっちゃ怒られたので就活を再開した。もう1月も数日で終わる頃の事だった。今内定もらっている所は蹴っていいかと聞いたらいやダメだと言われた。なら、そこの会社に行っていいかと聞いてもダメだと言われた。矛盾しているし、なにより、ただただ内定先の会社に迷惑かけるだけじゃないか。

    

   仕方が無いので、就活を再開した。言われて嫌々やった所で結果は見えているが、最低限就活してるフリだけでもしようと考えた。無意味にスーツで外に出たり、就活本を机の目立つところに置いたりしてみた。もちろんフリだけではなく一応は就活した。Googleの検索窓に「就活 効率的に」と検索して1番か2番目に出てきたサイトに登録した。聞いたことも無いエージェントだ。

 

    対面での面談だったので、渋谷だか秋葉原だかに行った。エージェントは若い男。つまんね。意識高い系じゃないだけ許す。スーパーと清掃員を受けることになった。

    

     スーパーは落ちた。説明会でおじさんが「今の若い子の間では何が流行ってるの?」と質問してきた。絵に書いたようなおじさんだなと思った。分からないから吉幾三が流行ってることにしておいた。筆記試験は、安月給で楽しく働く人の作文を読まされて感想文を書くというものだった。書くことが無くて困った。人はやりがいで飯は食えない。

 

     で、清掃員の面接。無駄に3回も練習した。どうせ、企業とエージェントで根回ししてるんだろうとか思ったので真剣に練習しなかった。2月に募集している時点で、人手不足なんだし、行けば受かるだろくらいに思ってた。

 

    一次面接。若いお兄さん。履歴書に書いたガクチカやら自己PRを聞かれ、世話話してたら終わった。面接が終わって1時間で合格のLINEをエージェントからもらった。そうですかい。

 

     二次面接。社長。聞かれたことはほぼ同じ。志望動機を忘れたと正直に言った。馴れ馴れしくて嫌いだった。大手でこれやったらハラスメントとか言われるのでは?というようなこともあったが適当に交わした。朝早いし乗り気じゃないし酒飲んでから行こうかと思ったくらいだった。けど、ビールは高いのでやめた。ギリギリ落ちるような受け答えをしたつもりだ。面接の最後に、君内定あげるよと言われたので、はいと答えた。こんなんでいいのかよ。そして1時間後にエージェントからも内定の通知をもらった。もうそこで働くことにした。

 

    免許については取る気があると嘘をついておいた。ない。取ったとしても会社には言わない。手当なんていらない。後に経済的理由で取らないと行ったら、会社から金貸すと言われた。くれよ。どちらにせよ取る気は無い。運転という仕事を増やしたくない。

 

    何はともあれ就業先が決まってよかった。というか、ここからの1ヶ月と3週間という期間をどう現実逃避しようかばかり考えていた。

 

    後に3日で辞める。